眠る本

このごろ、近くの図書館へ行くことが私のマイブームである。
アマゾンをうろうろするよりも、本屋をうろうろするよりも、私は図書館をうろうろするのが好きである。
あの不思議なまでの静けさ。そう、私はあの静けさが好きなのである。
本たちも本屋の本とは違ってなんだか眠っているようだ。
きちんと分類通りに並べられ、眠っている本たちを起こさないように
私たちはしずしずと歩き、そっとページをめくっている。
何かの拍子に誰かの手に取られた本は過去に何度も何度も語ってきたであろう話を
手にしている人にしか聞こえない声でゆっくりとまた話しだす。
そんな想像をしながら私は図書館をうろうろする。


冷蔵庫との対話―アクセル・ハッケ傑作集
今回の1冊
タイトルに惹かれ、手に取ってみて、まず表紙の絵が気に入った。
小さな象を散歩させているのである。
なんとなく借りてきてみたら、実に軽妙で小気味よい作品集でした。
アクセル・ハッケ。他の本も探してみようと思います。